丸竹ロッドとは
竹の種類

高野竹

矢竹

丸節竹

布袋竹

真竹

竹の採取
竹の乾燥
生地組
芽取り・袴取り
火入れ・矯め
穂先
継ぎ手
塗装
ガイドの取付
フィニッシュ




ティップ(穂先)はフライロッドの特性を決める最も重要な部分だが、ぴったりのテーパーの竹を探すのに苦労する。特に矢竹や高野竹は テーパーが緩く先端が太いため、使えるものを探すのに苦労する。へら竿の穂先は削り穂・合わせ穂と呼ばれる手法で、真竹の竹片を削って作るが、この手法がフライロッドにも使え る。竹片を削って整形するため、目的のテーパーを自由に作ることができ、硬く強度も充分にある。


削り穂

真竹の竹片を表皮に近い部分を残してテーパー状に削り穂先にする。へら竿では、胴回り1尺以上(直径約10cm以上)、5年生以上の古 竹で、繊維の厚い根元かから高さ2m以内の部分を使う。スパインは表皮側に現れる。

削り穂

作り方

穂先削り
  1. 小割、乾燥した竹片を節を中心に火入れして曲がりを取る。
  2. カンナで四角錐に削る。皮の部分は残し3方から削るようにする。その後角を取って8角錐にする。私はカンナを逆さにして竹を動か すようにしている。この作業は竹の繊維が手に刺さらないよう革手袋が必要。
  3. 削り穂用の工具(使わなくなったカンナ、鎌等の歯にU字型の溝を切ったもので自作)を使い丸みをつける。表皮の部分を極力削らな いにようにして全体の2倍くらいの直径に削る。
  4. 火入れをして曲がりを取る。
  5. その後間をおいて、削り・火入れを数回繰り返して目的のテーパーに近くなるまで削る。
  6. 電動ドライバー等にはさみ、回してサンドペーパーで丸く成形する。


合わせ穂

4本の竹片表皮の部分が内側にくるように、張り合わせたものをテーパー状に削り穂先にする。考え方は六角スプリットケーンのバンブー ロッドにも似ているが、表皮を内側にするため、貼り合わせた後で調子を見ながら削ることができるので、六角バンブーロッドのような厳密な精度は不要。竹を 正確に十字に張り合わせるにはある程度の技術と手間が必要なため、へら竿師でも専門の職人が作ったものを購入することが多いようだ。合わせる竹の数 は4枚以外でも可能で、六角バンブーロッドを作った経験のある人なら6枚合わせ穂を比較的簡単に作ることができるだろう。

4枚合わせ
合わせ穂
4枚の竹辺を表皮を内側にし て接着

丸く削る