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解禁前の憂鬱

春の渓流解禁が近づくと心ときめくのだが、フライタイイングの事を考えると憂鬱になる。私は渓流ではそんなにたくさんの種類のフライは 使わないが、それでも天候や色々な状況に対応しようとすると数種類は必要で、それら全ての数をそろえようとするとかなりの数のフライを巻かなければいけな い。毎日少しずつ計画的に巻いていけば良いのだが、忙しかったりおっくうになったりで先延ばししてしまい、いつも解禁間際にあわてて巻き始めて、夜遅くま でタイイングをすることになる。

Ardent Fly Outfitters

そんなとき、一通のメールをもらい、アーデント・フライ・アウトフィッターというアメリカのフライショップの完成品フライを試す機会に 恵まれた。完成品フライはフライショップで買うと1個300〜400円はするため、高いとのイメージがあり今まで敬遠していたが、送られてきたフライは高 品質で完成度の高い本格的なもので、しかも12本(最小発注単位)のフライが約$20前後で買えることが判り考えが変わった。1本当たりの単価は180 円、$5の送料を入れても1本230円の価格で入手出来る。 

AFO USA
Ardent Fly Outfitters



住所、氏名は漢字でよく、慣 れないローマ字で書く必要はない フライはこのよう なケースに 入っている

フライ

今回プロのタイヤーの巻いたフライを初めて手にする機会に恵まれたが、まずその完成度に驚いた。小型フライもバランス良く細かいところ まできっちりと巻か れていて、不器用な私のフライとは大違いだ。ここまで丁寧に巻いてこの価格ではタイヤーとはそれほど楽な職業ではない。少なくても私には無理だ。いくつか のパターンを吉野の渓流で実際に使ってみたが、バランスもよく使い易いフライだった。


CDC PMD #18
BWOエクステン デッドボ ディ#18
リアルなコカゲロウパターン
以前から巻いてみたかったト エクステンデッドボディパターンはとても参考になった
ギルドニンフブラ ウン #18
ダンディライオン ブラック #20
柔らかいエラのイミテーショ ンに感心
フライ本体が水に沈むユニー クなイマージャーパターン。渋いライズに使えそう

時間を有効に

私は帰宅時間が遅いので平日はメールとBBSのチェック・書き込みしか出来ないことが多い。休日は釣りに行くだけでなく、フライロッド を作ったりホーム ページの更新などやりたいことがたくさんある。渓流シーズンオフでも管理釣り場や近所の川のコイのフライフィッシングができるので休む暇がない。さらに今 後の安定した釣行計画のためには継続的な家族サービスも不可欠なので時間がいくらあっても足りない。そのためフライを巻くのが遅れてしまい、いつも釣行間 際になって慌てる。自分だけのオリジナルフライを考案したり新しいパターンをマスターするフライタイイングは楽しいが、同じパターンをいくつも延々と巻か なければならないタイイングは退屈であまり面白くない。そんな時、たとえばよく使うコカゲロウパターンのPMD#18を注文すれば貴重な数時間を他のこと に使うことができる。

忙しいとフライを巻く暇がない

フライを巻けないと釣りに行けない

そんなときは完成品フライを利用すれば良い。

後先それほど長くない人生。

時間は有効に使うべきだ

そう考えるとすこし気が楽になった。