はじめに
管理釣り場の種類
対象魚
タックル
フライ
釣り方
魚はどこにいる?
管理釣り場紹介







インディケーターニンフィング

インディケーターを使った浮き釣りは、フライを一定のタナに保ち、当たりを取りやすく、 止水の管理釣り場でニンフを使ってニジマスを釣るのに最も効率的な釣り方だ。

インディケーターニンフィング

インディケーターの種類


サイトフィッシング


浅瀬のアマゴ

浅瀬に定位するアマゴ。注意しないと見つけられない


餌釣りの世界では見えている魚は釣れないと言われるが、フライフィッシングは別で見えるている魚程釣りやすい。魚の動きが見えるサイト フィッシングはとてもスリルがあるし、魚の反応が見えるので当たりフライを見つけ易いし。広い釣り場で移動できる場合は活性のある魚だけを狙った釣りがで きて効率が良い。


ドライフライ

魚を見つけたら、驚かさないように魚の前方数十センチにソフトにフライを落とす。 フライに反応して浮いてくる魚が見えるとあせって早合わせしがちだが、 ドライフライの場合魚がフライを完全くわえて水中に引き込むまで待った方が良い。特に大きな魚ほどゆっくり出るのであわてないことだ。


ニンフ

魚の鼻面までフライを沈めるが、水面の静かな止水だとインディケーターの着水音と波紋で魚が驚いて逃げることがあるため、 ウールヤーンや羽毛製の軽く水面への衝撃の少ないものにするか、インディケーターは付けずに沈んでいくフライを目で追って、 口を開けたり反転したりする魚の動きを見て当たりを取る。


ボトムフィッシング


ニジマスは表層や中層に浮いているエサだけでなく、産卵のため遡上したサケの卵や、 石に張り付いている巻き貝など、完全に底に着いたエサを食べる習性がある。管理釣り場でも、エッグフライは中層に漂わせるより、完全に底に着けたほうが良く釣れることが多い。

またエッグフライに限らず、マラブー等他のフライも完全に底に着けて動かさない方が釣れることもある。 魚がスレていて普通の釣り方では効果がないときに一度試してみてはどうだろうか。

ボトムフィッシング


フォーリング


管理釣り場のニジマスは与えられた飼料のペレットを食べて育つためか、沈んでいくものに興味を示す。ニンフの釣りでもこの習性を利用で きる。

ビーズヘッドやレッドワイヤを巻いたヘビーウェイテッドフライを使い、魚のいる層までフライが沈んだら、すぐにピックアップして打ち返 し常にフライが沈んでいる状態を演出すると、フライを中層で止めて動かさない時より良く釣れることが多い。特にサイトフィッシングで活性のある魚を探しな がら釣るときに有効な釣り方だ。

フォーリング


リトリーブ


色々な釣り方

フライをリトリーブする釣りは、魚の反応が早いのでその日の当たりフ ライを見つけのに有効だ。シンキングラインとウェットフライあるいはストリーマーの組合せを連想されると思うが管理釣り場ではあ まり拘る必要はないと思う。ウーリーバッガー、ゾンカー、マラブーストリーマー等のスタンダードなフライ以外でも、エッグフライを小刻みに早引きするとニ ジマスを爆釣することもあるし、魚が浮いているときは、フローティングラインを使いドライフライを水面直下で早引きするのも面白い。

リトリーブの方法

リトリーブはロッドティップを水中に入れた状態で行うと、ラインのたるみが取れるため、当たりが取りやすくフッキング率も上がる。いわ ゆる「加賀引き」と呼ばれる方法だが、これは別に管理釣り場だけのテクニックではなく沈めて引くフライ全般に有効な方法でレフティークレーもソルトウォー ターでこの方法を推奨している。

NG ロッドティップを高く上げリトリーブすると空中のフ ライラ インが弛んでしまい、フライに思い通りのアクションがかけ辛く、素早いフッキングも 出来ない。
OK ロッドティップを水面まで下げると、常にフライライ ンを 張った状態でリトリーブが出来る。


フッキング

リトリーブの釣りのフッキングはロッドをあおるのではなく、ラインを引いて行う方がバラシが少ないし、フッキングに失敗しても二度喰い を誘う 効果もある。魚がフライを咥えて反転するときのショックによるあわせ切れを防ぐためフライラインは軽く握って引く。


深場のニンフの釣り

ニンフで水深が竿の長さを超える深場を探るとき、インディケーターを付けると、魚を取り込むときにトップガイドにインディケーターが 引っかかるため苦労す る。こんな時はシンクティップラインの方が使いやすい。ニンフをカウントダウンして目標の深さまで沈ませたら、常にラインにテンションがかかるように小刻 みなリトリーブを繰り返す。フライが沈んでいく最中の当たりも多いので、沈んでいくフライラインに神経を集中して、フライラインが少しでも不自然な動きを したら合わせを入れる。リトリーブ中の当たりは、グイっとひったくるような明確なものから、ラインが少し重たく感じられる位の微妙なものまで様々だ。よく 判らない場合はとりあえずラインを軽く引いて合わせてみる。


マッチザハッチ


河川や底に水草の生えている池など自然環境を利用した管理釣り場には水生昆虫が住んでいて、時期によってはハッチ(羽化)がある。それ らの生息できない人工池でも、河川から導入する水から入ってくることもある。管理釣り場の魚は飼料のペレットで育てられるため、自然環境のエサとは無縁の はずなのだが、生き延びて水になじんだ一部の個体はこれらを捕食する。 目の前を行き交うルアーやフライに目もくれず、それらの水生昆虫を捕食して修羅場をくぐり抜け生き残った魚は恐ろしくスレていることが多く(特ににアマ ゴ、ヤマメ)、小手先のイミテーションなど簡単に見破られてしまう。このような魚との駆け引きも管理釣り場の魅力の一つだ

ミッジフライ

初冬や早春にユスリカ等のミッジフライの羽化が始まり、魚がそれに反応し始めると釣りが一気に難しくなる。岸すれすれの浅場でミッジに ライズする大型のニジマスを狙うのはとてもスリリングだが極小ティペットを使い、色、大きさ、ステージ(ピューパ、アダルトetc.)を完璧に合わさない と見向きもされないことが多い。

メイフライ・カディス

河川を利用した管理釣り場で水生昆虫の羽化があり、条件が良ければマッチ・ザ・ハッチの釣りを楽しむことができる。特にアマゴ、ヤマ メ、イワナなどの渓魚は放流後比較的水になじむのが早いため、一般渓流とそれほど変わらない釣りができる。

ペレット(飼料)

管理釣り場の魚は飼料のペレットで育てられる。魚のコンディションを保つため、毎日決まった時間にペレットを与える管理釣り場がある。 こういう場所ではペレットに似せたフライは完璧なマッチ・ザ・ベイトのフライとなり、フックのシャンクにそこで与えているペレットの色に似たシェニールを 巻くだけの簡単なフライでも驚くほどの効果を発揮する。

管理釣り場のニジマスの食性をストマックポンプでチェックすると、ほとんどの場合、緑色の苔や木の葉しか出てこず、水生昆虫や小魚を食 べていることは希である。ニジマスはどうも緑色のモワッとした藻のようなものを食べる習性があるらしい。管理釣り場のニジマスに定評がある、加賀バリと呼 ばれるオリーブのマラブーニンフは、実はこのニジマスの食性に合わせマッチ・ザ・ベイトなのかもしれない。


フライローテーション


過去に実績のあるフライパターンでもいつでも釣れるとは限らない。日照や水温などのその日の条件で釣れるフライの条件は結構変わる。釣れないときは、魚の 反応を見ながらフライを色々変えてその日の当たりフライを見つける工夫が必要だ。同じサイズ・形状のニンフでも色を変えただけで急に釣れ始めることもあ る。また釣れるフライでも、ずっと使っていると魚に飽きられ当たりが無くなることがあるのでいくつかのフライをローテーションしながら使うと良いだろう。

私は、水面にライズがあればまずドライフライから試す事にしている。ドライで反応がなければインディケータを使ったニンフの釣りに切り 替え、表層から底の方まで順に探っていく。釣れなければフライの色、サイズを変えて試してみる。半日も試していればたいていその日の当たりフライが見つか る。適水温で魚の活性の高いときは、ウェットフライのリトリーブも効果的だ。

釣れるフライとそうでないフライは大きな差があるように思うが、実はほんのちょっとした差のことが多い。たとえば、あまりにも有名にな りすぎて、以前程釣れなくなったオリーブのマラブーニンフの背中に蛍光色の毛糸やフラッシャブーを付けるだけで魚の反応が違ったりする。ちょっとした工夫 が大きな差になることもあるので、色々試してみてはどうだろう。