各部の名称

各部の名称

アイ(eye)
ダウンアイ
通常のフックはほとんどこのタイプ    アイのタイプ
ストレートアイ
ソルトウォーター用大型フライで使う
アップアイ
ミッジフライや大型のサーモンフライで使う
シャンク(shank)
アイから針先に向かったワイヤーの曲がりまでの部分。 マテリアルはこの部分に巻き付ける
ベント(bend)
シャンクから針先に向けて曲がった部分
ゲイプ(gape)
シャンクと針先の幅
バーブ(barb)
かえし。  かえしのついていないスレ針をバーブレスフックと呼ぶ
ポイント(point)
針先

大きさ・形状


フックサイズ

#数字 で表す。番号が大きいほどサイズはが小さく、逆に番号が小さいほどフック サイズは大き くなる。#1より大きいフックは数字/0と表現し、数 字が大きくなるほどサイズは大きくなる。

表記例(右に行くほどフックサイズは大きくなる): #20 > #8 >  #1/0 >  #4/0


ワイヤーの細さ/太さ

細さの度合いを 数字+XFINE で表す。数字が大きくなるほど軸のワイヤーが スタンダード フックより細くなる(ファインワイヤ)。逆に 数字+XSTRONG だと数字が大きくなるほど軸が 太くなる(ヘビーワイヤ)。 

表記例(右に行くほど太いワイヤ): 2XFINE > 表記なし >  2XSTRONG


シャンクの長さ/短さ

長さの度合いを 数字+XLONG で表す。数字が大きいほどスタンダードフック よりシャンク が長い。逆に数字+XSHORT は短さの度合いを表 し数字が大きいほどシャンクは短くなる。シャンクの短いフックをワイドゲイプと表現する事もある。

表記例(右に行くほど長いシャンク): 2XSHORT > 表記なし >  2XLONG


ワイヤーの形状

軸の断面が丸いラウンドと、平打ちしたフォージドの2種類がある。
表記例  Forged 平打ち


使い分け


ドライフライ

ドライフライに使用するフックは、フックの重さで沈みにくいように通常より細めのワイヤーを使用する。ワイヤーが細いほど軽くフッキン グも良いが、 細くなるに従い強度も低下する。コイのように平均サイズが60cmを超える大型の魚を釣る場合は、細いワイヤーだと、フックが伸びたり折れたりするばかり でなく、口が切れて針が抜けやすいのでドライフライであっても標準より太いワイヤーのフックを使用することもある。

ニンフフライ

渓流のフライだとドライフライのフックがそのまま使えるが、管理釣り場等、ある程度大きな魚が釣れる場合は、あまり細いワイヤーのフッ クは伸びたり 折れたりするのであまり使わない方が良い。カディスピューパやシュリンプのイミテーション用にシャンクの曲がった猫背のフックもある。

ウェットフライ

ウェットフライ特有の横からひったくるような強いストライクに耐えるため、スタンダードもしくは太めのワイヤーのフックを使う。

ストリーマー

小魚を模したパターンのフライを作るためシャンクが長い(胴長)のフックに巻く。

ソルトウォーター

さびにくいステンレスワイヤー製の大型でストレートアイのものが売られている。 通常の鋼鉄製のフックも直に真水で洗って乾かせばそれほど錆びないので使用できる。

エッグフライ

ニジマス用のエッグフライやコイ用のコイバグなど丸い毛玉のようなフライを巻くときはシャンクの短いフックを使う。


デバーブ

キャッチアンドリリースやキャスティング中にフライが体に刺さったときのダメージを少なくするには、かえしのないバーブレスフックが有 効だが、種類 が少なく目的の形状、サイズが手に入らない事がある。そんなときは普通のフライフックのかえしをつぶしてバーブレスにすることができる。

ペンチてつぶす

かえしは現場でフォーセップスではさんでつぶすこともできるが、タイイング前に小型のペンチ(やっとこ)を使ってつぶすほうが確実だ。

ルータービットを使う

かえしはペンチでつぶしても完全になくなるわけではなく、つぶした痕に小さな引っかかりができる。ルータービットがあれば、かえしを完 全に削り落と すことができる。ルータで滑らかに削ってしまえば、魚の口に刺さるときの抵抗が少なく、フッキング率が向上するのではと考えているのだが、どれくらい効果 があるのかは判らない。

かえしのあるフック デバーブ バーブレス


フックの紹介

私はいままでティムコ社のTMCフライフックをメインで使っていたが、低価格で品質が良い土肥富というメーカーのMarutoというブ ランドのフライフックを知ってから、ほとんどのフライをこのフックで巻いている。価格は100本で数百円とTMCの約4分の1の価格でしかも品質が良い。絶対お買 い得!

土肥富 株式会社 土肥富

渓流・湖

型式
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d04
細身でフッキングの良い渓流用のバーブレスフック。 ティムコのTMC103の代用に使える
d04
d21
d04よりややロングシャンク
d21
d24BL 渓流魚のドライフライに適したバランスの良いバーブ レスフック。 d24BL
W12 ウェットフライ用のフック。平打ち(フォージド)されていて丈夫なので、大物の釣れる管理釣り場用のニンフに向いている。やや大きめのバーブ(かえし)が付いているので、つぶしてバーブレスにして使っている。 w12
g22 太く短いシャンクはコイ用のフライを巻くのに向いて いる。以前は TIEMCOのTMC105を使っていたが製造中止になってしまったので、このフックに変えた。バーブレスではないので、フライを巻く前につぶしている g22

ソルトウォーター

ソルトウォーター用フライフックといえばステンレス製だが、 鋼鉄製のフックも防錆処理されているため結構錆びに強く、 使用後に水洗いして直に乾かせば海水でも十分使える。

型式
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c40HW ヘイビーワイヤのベントシャンクフック。軸が太くて丈夫なので、 多少強引なやり取りをしても身切れがおきにくい。 バーブを削ってカマス用フライに使っている。(鋼鉄製) c40HW
1930BL ストレートアイのバーブレスフック。 おかっぱりのカマス、タチウオのフライに重宝している。 #8と#6の2種類のサイズがあるが、 サイズは通常のフライフックより大きめで、 #8が#6、#6が#4に相当。 (鋼鉄製) 1930BL
SS-1930 ステンレス製のスタンダードなソルトウォーターフック が驚くほど安価で購入できる。 SS-1930
SS-7711 ショートシャンクのステンレス製のソルトウォーターフック。 SS-7711
8300BL
カープ用のバーブレスフックだが、形状が同じなのでショートシャンクのソルトウォーター用フックとして使える。(鋼鉄製) 8300BL