矯め木とは
竹を火入れするとき、矯め木と呼ばれる木片に竹を挟んでこじって曲がりを直す矯めを行う。竹が細ければ手で曲がりを直すこともできる
が、直径10mmを越えると、相当な力がいるため、矯め木を使った方が楽に作業ができる。

左上:男竹用
右上:女竹用
下側:矢竹太物(15mm〜20mm)用
材料
サクラやケヤキなど硬い木を使うが、ある程度の硬さがあれば特にこだわることはない。私はDIYショップで買ってきたヒノキ、パイン、
アガチス等の角材で
作ったが充分実用になる。大きさは、細い竹用は長さ200〜300mm、厚さ8〜10mm位で充分だが、直径15mmを越えるような太い竹は、曲げるのに
かなり力が必要なため長さ400〜600mm、厚さ20mm位の大きな角材を使う。
作り方
矯め木には、右手で矯め木を持つ右矯め用と、左手で持つ左矯め用の2種類がある。仕上がりはどちらも同じなので自分の使い易い方を選べ
ばいいと思う。また
竹の種類により矯め木と竹の角度が異なり、矢竹や高野竹などの女竹用は20°位、布袋竹のような節の大きい男竹用は45°以上のきつい角度に仕上げる。
上:布袋竹用 下:女竹用
布袋竹等の男竹は、角度のきつい矯め木を使うのに対し、矢竹や高野竹等の女竹は角度の緩い矯め木を使い、矯め木を前方に滑らしながら曲
がりを直す。
写真の矯め木は右矯め用
関東は右矯め、関西は左矯めが多いと聞く。利き目に合わせる(右目なら左矯め、左目なら右矯め)とか、一つの熱源で、師匠と弟子が同時
に火入れをするため
に両方ができたとか色々な説がある。
溝を切る
竹をはさむむ位置(先端から5〜10cm位)にノコギリとノミを使い、矯める竹の直径より少し深い深さで、女竹用は直径の2〜3倍、男
竹用は直径と同じ幅
の溝を切る
竹をはさむ面を削る
彫刻刀を使って、溝の両側に竹をはさむ面を斜めに大まかに削る。竹をはさむ面は角材と水平ではなく、手元が浅く奥が深くなるよう少し角
度を付けて削ったほ
うが使い易くなる
竹をはさむ面を整形する
次のいずれかの方法で竹をはさむ面を整形する
ドリルの刃を使う
ドリルの刃を溝にはさみ、竹を曲げる方向にこじって押しつけながら回し目的の角度まで削る。早く簡単に仕上がるがこの方法はあまり太い
溝が切れないため、
太い竹用の矯め木には使えない。強く押し過ぎてドリルの刃を折らないよう注意が必要。
彫刻刀で仕上げる
矯める竹と同じ直径の竹にクレヨンを塗ってはさんで回し、クレヨンの跡の付いている部分を削る作業を繰り返して、竹をはさむ面を整形す
る。
鉄棒で焼く
火で焼いた鉄棒やパイプを
溝にはさみ、竹を曲げる方向にこじって押しつけて竹をはさむ溝を焼いて整形する。和竿師はこの方法で作っているようだ。火傷をしないよう、鉄棒はある程度
の長さが必要。
溝の角を仕上げる
ノコギリで切った溝の角を竹がはさみやすくなるように、はさむ面と平行に小刀等で斜めに削る
仕上げ1
竹に#80位の布ヤスリを巻き付けたものを、電動ドライバー等で回し竹をはさむ面を仕上げる。
仕上げ2(重要)
竹を曲げる部分(手前側の竹の当たる面)をサンドペーパーで軽く曲面に仕上げる。これをしないと太い竹の場合、曲げた部分にUの字型の
ため傷が付いてしま
う

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| ○部分にため傷が
付いてしま
う |
この部分を矯め傷が付かない
ように曲面に仕上げる |
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