手取川の白鮭 2003年11月15〜16日
場所:石川県石川郡美川町字湊町
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きっかけ
私のHPはコイや管理釣り場等の近場の釣りがテーマなのだが、遠征や大物の釣りが全く嫌いな訳ではなく、人並みに憧れる。ただ、長期休暇を取るのが難しくお金もかかるので、なかなか行く機会がない。そんなとき、今年の年明けの嵐山OLMで、ひらめき爺さんから手取川のサーモンフィッシングのすばらしさを聞いた。石川県ならそれほど遠くないし結構釣れるようなので行こうと決心した。そして、熾烈な応募競争にもめでたく当選し、初のサーモンフィッシングに挑戦することになった。

出発
名神高速が工事通行止めのため、下道を走るがそこも夜間工事だらけ。大津市内に着くとやっと空いてきたので深夜の国道を飛ばそうと思ったらすぐにパトカーを発見したので制限速度を守る。しかし前の車は制限速度30kmオーバーの時速80kmで走っていてる。パトカーは後ろに付いているだけで、捕まえる気配はない。「へえ〜こんな速度でも大丈夫なんだ」と感心していたら。しばらく行ったところで哀れ御用となっていた。こんな光景を見てはもう飛ばせない。制限速度で慎重に運転し手取川の公園駐車場に着くまでに5時間半もかかってしまった。

初日(11/15)


現地でひらめき爺さん、Taichiをはじめ、皆さんとお会いして、管理棟に並び採捕従事者カードを受け取り、そそくさと釣り始める。しかし全く釣れない。当たりもない。隣のルアーのおじさんはバンバン鮭を上げているのだが、フライには当たりがない。このままボウズ? 嫌な予感がする。あまりに釣れないので釣り方を変え、釣り場区間の上流の小さな支流に集まっているサケをサイトフィッシングで狙うことにした。

まるでコイの釣り
しかしあまりにも狭く浅すぎて、14フィートのダブルハンドロッドとタイプ2のシューティングヘッドでは釣りにならない。ロッドをシングルハンドの9フィート#8に変えWF8F/Sタイプ3を投げるが、やはりすぐに根がかりして釣りにならない。しかたがないのでティペットのフライから約30cm上にストライクインディケーターを付けた。奇妙な組合せだが釣り方は大和川のコイ釣りと同じだ。そういえば回りの風景も大和川に似ている。10m前方に数尾のサケが着いているのが見えるが、オーバーハングした木の枝が邪魔で巧くポイントに落とせない。

最初の1尾
狭いループで何とか枝の下にフライを滑り込ませたらすぐにインディケーターに当たりがあり、フッキングに成功。かかったサケは一旦上流に逃げたがすぐに方向転換して下流に走る。水面から体を半分出したテイルウォークでフライラインをほとんど瞬時に20mほど引き出した。さらに下流で釣っている人たちのラインに向かって突っ込んでいくので止めようと少し強めにブレーキをかけたら、フロロの4号(16ポンド)ティペットが簡単に切れてしまった。凄いパワーだ。でもその後すぐに当たりがあり、フッキングに成功。今度は慎重にやりとりして、生まれて初めての白鮭をランディングする。70cm位のメスで、フックは胸ビレの下にかかっていた。監視員が駆けつけ、回収して生け簀に入れた。


最初の白鮭と私 (INHARDYさん撮影)

2尾目
スレを避けるため、できるだけ底をとってサケの鼻面を流そうとする。フライが体に白いカビの生えた大きなオスにフライが引っかかりそうになったので、メンディングで迂回した直後に当たりがあった。このサケもキャッチできた。1尾目より少し大きいメスで今度はフライがちゃんと口にかかっていた。

2尾目(INHARDYさん撮影)
今回使ったサーモンフライ
ビーズヘッドチーニョ #2

マテリアルは手芸店で買ったニット素材のピンクのチーニョ。こんな物でもサケが釣れる。

その後、本流のサケを狙ってタイプ2のシンキングライン投げまくるが、二度ほど当たりらしきものがあっただけで、それ以上の釣果はなかった。釣り方はともかく、「ボ」は免れサケの引きを満足できた。
 
 

(画像はTaichiさん提供)
丸竹ダブルハンドロッドも振ってみた。サケをかけてからの強度は判らないがキャスティングは充分実用になる

宴会
釣りは3時半で終了して、町営の温泉に入ってくつろぐ。そして待ちに待った宴会に突入。鮭の後は酒の楽しみだ! 今回の宿はひらめき爺さんに紹介して頂いた「沢のや」。料理・旅館と言うだけあって、宴会の料理はとても美味しかった。ひらめき爺さんには、宿やお弁当の手配、宴会の進行、精算まで何から何までお世話になりっぱなしでとても感謝している。同じ趣味を持つ仲間の集いは本当に楽しく、大いに盛り上がった。インターネットのホームページが縁で広がった仲間の輪。最初は怖々立ち上げたホームページだが始めて本当に良かったと思う。


宴会の様子

2日目(11/16)


アクシデント
早朝、どんよりした曇り空に生ぬるい風が吹いていたが、突然ほとんど前が見えないほどの雷を伴う激しい雨と突風に変わった。どうもこれが本来の手取川の顔らしい。しかし追い風なのでシューティングヘッドを飛ばすのに都合が良い。これくらいの雨でめげてたまるかと釣りを続けていたらバックキャストで振りかぶったとき、かぶっていた帽子が風であおられて飛んで、川の中に落ちてしまった。手が届かないので、すぐにキャストしてフライフックで引っかけようとしたが、バックキャストを途中で中断したためフライを後ろの地面に引っかけ無くしてしまった。急いで替わりのフライを結んでいるうちに帽子は風にあおられ、ヨットのようにあっという間に遙か沖に流されていった。結構高かったし、気に入っていたのだが残念だ。

釣れない
気を取り直してキャストするが当たりがない。昨日と違い追い風のおかげで昨日は届かなかった流芯も探れるのだが全く当たりがない。投げてはリトリーブする単調な釣りに飽きてしまった。午後からシングルハンドロッドに切り替えてキャスティングの練習を兼ねて投げまくるが、結局最終日は全く当たりがく「ボ」となってしまった。手取をなめてはいけない。


(画像は和尚SPさん提供)
 

疲れ果て

暮れゆく手取の川岸で

呆然と立ちつくす私

くやしい!
 
もう来年のリベンジを考えている