五目釣りin高知 2002/08/12-15
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お盆休み、高知の実家に帰った。休みの間は親戚回りや、子供を遊びに連れていったりと結構忙しかったが、それでも暇を見つけては、半日の釣りにちょくちょく出かけ。私の実家の県西部は、海にも渓流にも30分で行ける結構便利な場所で、対象魚を選ばなければ渓流から河口まで、いろんな場所でフライフィッシングを楽しむことが出来る。
 
私の実家から近い四万十川。かつては同じような川が日本中どこにでもあったそうなのだが、過疎化のおかげて自然が残り全国的に有名となった。写真は中流域の沈下橋。普通の橋は洪水のたびに流されるので沈むことを前提に作られた水の抵抗が小さい橋。子供の頃、飛び込んだり、魚を釣って遊んだりと懐かしい思い出がある。

8月12日 オイカワ・カワムツ


子供たちを四万十川の河原に遊びに連れていき、合間にオイカワ、カワムツの釣りをした。前日までの雨のせいか、水位が少し高く活性が低く入れ食いというわけにはいかないが、そこそこに釣れる。水面が荒れていてミッジフライが見えにくいしすぐ沈んでしまうため、途中からフライを#14のパラシュートに替えた。多少フッキングは悪くなるが釣れないことはないし、合わせが難しくなりかえって面白い。釣れるサイズも少し大きくなる。1時間でオイカワとカワムツを20匹ほど釣った。子供達と遊びながら、のんびり釣りをするのも良いもんだ。
 
半ズボンにスリッパのスタイルでのんびり釣りをする私 →

 
子供達はいつものプールと違う自然の川で大はしゃぎ
 
釣った魚は石で囲った即席プールに入れ、子供達の教材になってもらう。オイカワ君、カワムツ君しばらく我慢してネ。子供達、乾いた手で触るんじゃないぞ!

8月13日 アマゴ



久々に本格的な渓流の釣りをしたくなり、四万十水系檮原川の枝沢に入った。高知県でも渓流釣りブームの乱獲のせいか、昔良い思いをしたほとんどの沢でアマゴが釣れなくなってしまった。今回は、容易に人が入れない沢ならアマゴも残っているだろうと、20年前に訪れたときには車が入れず、山道を15分程歩いた沢にした。現場につくとなんと地図に無かった林道があり、あっと言う間に沢に到着。いやな予感がする。しかし林道から沢に降りようと試みるが、落ちたら死にそうな50m程の絶壁で入渓点が見つからない。仕方なく、本流との出会いまで下がって沢に入ることにした。
 
沢近くの風景。山ばかり。
林道より、ほぼ垂直の斜面の50m下に見える沢。のぞき込むと足がすくむ
緑のトンネル
川幅は狭く、両側から樹木が覆い被さり、緑のトンネル状態。通常のオーバーヘッドキャストは通用しない。沢筋に沿った低い軌道のサイドキャストがメインになる。魚のいる場所だけでなく後の障害物も考えてキャスティングポジションを決めなければいけない。ポイントの上に茂みが覆い被さっているときは、水面すれすれの、低く狭いループのサイドキャストで、茂みの奥にフライを滑り込ます。このような場所では、両手でキャストできると非常に有利になる。左岸から投げるときは右手で、右岸から投げるときは左手に切り替える。右手だけでもリバースキャストを使えば右岸からの釣りも出来なくはないが、左手を使うとストロークの長さと、リーチを有効に使えるため遥かに釣りやすい。今回は藪沢用に6フィート7インチの丸竹ショートロッドを使用した。このロッド、想像以上に使いやすく、1km釣り上がって、バックの木でフライをなくすことが一度もなかった。私のフライフィッシング入門は、こうした藪沢だったのだが、初めのうちはそこらじゅうにフライを引っかけ釣りにならなかったことを覚えている。今から考えても、よくまあ初心者がこんなところで釣りをしたもんだと感心してしまう。
 

上から木が覆い被さる狭い藪沢では、6フィート7インチの丸竹ショートロッドが使い易かった。


 
渓相は以前来たときと少し違い、細かい砂利が多い。きっと林道を造った影響だろう。釣り上がるとすぐに反応があるが、釣れるのは全て10cm前後のカワムツ。200m程釣り上がってやっと待望のアマゴがヒット。15cm位の朱点のきれいなアマゴだ。写真を撮ろうとデジカメをだし、暗すぎるので、フラッシュを使おうといろいろ設定していたらフックが外れて逃げてしまった。その後、更に15cmと20cmのアマゴを釣ることができた。ここは放流出来るような場所ではないため釣れたのは全てネイティブのはずだ。更に釣り上がると、岩が大きく渓相が良くなるが、逆にアマゴの反応が無くなる。どこかに入渓できる場所があり、どうもこの辺から釣り師が入渓するようだ。1km程釣り上がった沢沿いの木に黄色のテープを見つけた。何かの目印ではと周りを探すと林道に登れるルートがあったので、釣りを終わり林道に上がった。

釣果
アマゴ3匹、カワムツたくさん。使ったフライは#14のパラシュートコーチマン。
 

久々にネイティブのアマゴを釣った
絶好のポイントでヒットした18cmのオバケカワムツ。釣り上げるまでアマゴと信じていた

8月14日 コイ



去年、丸々太った73cmのコイを釣り良い思いをした新荘川の河口にまた行った。去年と同じようにコイがいて釣り始めるが、なかなかフライに反応しない。フライを去年実績のあったクリームのコイバグより、オリーブのコイバグに替えたらやっと反応があった。60cm位のコイを狙ってフライを落とす。フライが丁度コイの目の前まで流れたときぱくっとくわえるのが見えた。すかさずフッキングするがすっぽ抜けた。コイは何事かと驚いたように口をぱくぱくさせていた。2匹目はインディケーターに明確な当たりがあり、フッキング成功。結構暴れるが、以前のようなすさまじさはない。5分ほどで取り込む事ができた。50cm位のコイだった。70cmオーバーの巨コイを期待していたので少し物足りない。体長は計らず、フックを外してリリースした。潮が変わりコイがいなくなったので帰り支度をしていたら二人組の少年が来て、ルアーを投げ始めた。聞くとスズキが釣れるとのこと。昼間はあまり釣れないらしいので、翌日早朝チャレンジすることにした。
 
新荘川河口。河口部は砂利の川底で、水が澄んで、とてもきれいな川だ オリーブのコイバグで釣った50cmのコイ。

 

8月15日 セイゴ、メッキ


朝4時30分に出発して、暗いうちに新荘川河口につく。1時間ほど#1/0のリップストリーマーを引いていたら、10cm程のメッキが釣れた。この魚には大きすぎるフライなので、#6のフラッシャブーウィングの小型ストリーマーに替えたら今度はセイゴが釣れた。その後、セイゴとメッキが入れ食い状態となったが、日が上がるにつれ喰いが遠のき、7時頃には、当たりが無くなった。釣れたのは10〜20cmのセイゴが23匹、5〜15cmのメッキが12匹。おまけにウグイも1匹釣れた。サイズは小さいが、海のフライフィシングで初めて釣った魚なので満足した。海が苦手な私だが、これをきっかけに、少しでも運が向くとありがたいのだが。

  
左よりメッキ、セイゴ、ウグイ。地元ではメッキのことをエバとよぶ。