スペイキャストDEMO 2002/8/3
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今年秋オープン予定の(仮称)嵐山フィッシングエリアにて、大阪心斎橋のフライショップ「コーチマン」さん主催で行われた、スペイキャスティングのデモンストレーション/レッスンに参加した。講師は、スコットランドのフライフィッシャーから「スコットランドで最も有名な日本人フライフィッシャー」と言われるほどのスペイキャスターの野寺宣男さん。


(仮称)嵐山フィッシングエリア全景(パノラマ合成のためT字型の桟橋がYの字に曲がって見える)

午前中
は、スペイキャストの紹介とスペイキャストのデモンストレーションを披露して頂いた。スペイキャストは130年の伝統のあるキャストで

  1. バックをほとんど必要としない
  2. 長いフライラインをリトリーブせずに打ち返すことができるため手返し良く効率的な釣りができる
  3. トラブルが少なくサーモンフライ等の大きく重いフライを安全に遠投できる
など実用的で優れた技術であるとのこと。初めて見るエキスパートのスペイキャストは、想像していたより遙かに静かで、しかもパワフルだった。水面にチョンと軽く打ったアンカーで40yardを超えるフライラインを軽々と投げてしまう。その優雅なキャスティングモーションと狭くパワフルなループに驚いた。

 
講師の野寺さんのデモンストレーション。狭くパワフルなループが素晴らしい。

午後
からのレッスンでは、15フィート#10、14フィート#8のスペイロッドをお借りして練習を始める。初めて振るスペイロッドは長く、重くなかなかタイミングがつかめない。正確なアンカーを打つのが難しく、狭くてパワーのあるループが作れない。しかし少しずつ慣れ、ラインベリーをロッドティップから全て出した状態でキャストして、少しだがランニングラインをシュートできるようになった。多分30yard位の距離は出たと思う。

この日、京都、大阪は37℃とこの夏一番の暑さとなり、練習していると汗が噴き出てきて目に入って痛い。皆さん相当ばてていて時々休憩しながらロッドを振っていた。でもコーチの野寺さんはたいへんな炎天下の中、20人を超える人間に休む暇なく熱心に一人一人に個人指導をされていた。野寺さんの誠実な人柄が伝わって来るようだ。私も正確なアンカーを打つために、リフトとアンカー打つ動作を分けるようにと的確なアドバイスを頂きたいへん勉強になった。野寺さん、この猛暑のなか、ご苦労様です。本当にありがとうございます。

レッスンを受けて解ったのだが、今回習ったことは、実はシングルハンドロッドのロールキャストで自分なりに試行錯誤して目指しているものと同じだった。ロールキャストはバックスペースをあまり必要とせず、トラブルが少ないため私は多用しているが、距離を出すためには、ループを水面で転がすのではなく、通常にフォワードキャストと同じようにフライライン全体を空中に浮かせたほうが良い。そして軽いサイドキャストでフライラインを引き寄せ、バックを多めに取ってキャストするとさらに遠投できる。つまりDループを作ろうとしていた訳で、実はスペイキャストと同じことをしようとしていた。今までは正確なアンカーを打てず苦労していたが、今回覚えたリフトとアンカーの動作、さらにシングルハンドでは左手のホールでアンカー位置を調整できるそうなので、シングルハンドロッドでのスペイキャストの練習もしていきたいと思う。私の場合、普通に使うロッドはシングルハンドなので釣り場で相当役に立つはずだ。