新荘川河口のコイ 2001/8/13
場所:高知県須崎市下分乙
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こんな太ったコイは初めて見た。胴回りは、大人のふとももより太い! #6のフライロッドが小さく見える

今回使ったのは#8クリーム色のグローバグヤーンで巻いたエッグフライ

お盆や正月休みに、高知県の実家に帰省したときは暇を見つけ、ちょくちょく釣りに行くことにしている。今回は、須崎市の新荘川の河口に下見をかねて釣りに行った。この川は、ずいぶん前に野生の日本カワウソが見つかり話題になったきれいな川だ。河口から300mほど上流のコンクリートブロックの護岸に、60cmを越えるコイが群れているのを見つけた。
深さは約50cm。浅場のコイは警戒心が強いので、背を低く、ゆっくり近づき、約10mの距離から、フライラインで水面を強くたたかないよう、慎重にキャストを繰り替えす。サーフェイスのフライには反応がなかったので、インディケーターを付け、エッグフライを沈ませるとすぐに反応があった。しかし吸い込んですぐに吐き出すみたいで、なかなかフッキングしない。4回目の当たりの合わせが少し強すぎたせいか、インディケーターがコポッと小さな音を出してしまう。するとその音に驚き、コイの群が一斉に散ってしまった。しまった! あれほど注意していたのに! しかし、10分ほど待っていたら少しずつ集まってきた。

最初の1尾
3匹並んで泳いでいるコイの1m前方にフライをキャストする。コイがインディケーターの真下を通過したとき、インディケーターがゆっくり沈んだ。おそらく真ん中のコイだ。今度は慎重にゆっくりフッキングする。ズシッとした重い手応えのあと、少し間をおいて、ゆっくりした力強いランが始まった。しかし、フライラインを全部もって行かれたところで、水面からつき出た枝に突っ込みティペットを切られてしまった。

2尾目
フッキングしたコイは群の端の方にいたせいか、群があまり散らなかったので、しばらく休んだ後でキャストを再開する。そして2匹目をフッキング。今度のコイは強い。リールのリムを押さえブレーキをかけるが全く効かない。あっという間にフライラインを全て持っていかれ、バッキングラインが続く。そしてそのコイも、最初のコイにティペットを切られた枝の上を通過した。障害物をクリアするため、ロッドを可能な限り高くホールドする。今度は大丈夫、切られなかった。バッキングラインを30m程持っていかれたところで動きが止まった。遥か遠くのコイをポンピングで少しずつ寄せようとするがなかなか動かない。それでも、やっとフライラインを半分ほど回収したとき、また走られ、最初と同じ位のバッキングラインを持っていかれた。正確な時間は判らないが、10分以上格闘しているはずだ。 疲れる! そしてようやく寄せたコイを見て驚いた。 でかい! 初めて見る大きさに戸惑う。ネットを持ってこなかったので、どうやってランディングすればいいのか判らない。口の中に手を突っ込んでも重くて引き抜けそうもない。腹に手を回してすくい上げるのも無理だ。尻尾の根本を掴もうとするが太すぎて指が回らない。結局ロッドを肩と首の間で挟み、両手で抱き上げてランディングした。

体長73cm 胴回り53cm この体長のコイなら大阪の大和川にもいるが、太さがまるで違う。丸々と太り体高があり、フナのような体型をしている。当然パワーも桁違いにすごい。場所が変われば、コイの体型もずいぶん変わるようだ。以前四万十川で釣った40cmのコイも、今回と同じ様な体型をしていた。ひょっとすると大和川のような砂底の川より、新荘川や四万十川のような砂利底の川の方が、栄養が豊富なのかもしれない。
 

釣り上げた後、ティペット(3X)がこんなにすり減っていた。フロロカーボンでなかったら、多分途中で切れていただろう。